ニューシネマパラダイスがくれた温かい涙の思い出

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大学時代、その当時の彼女と見に行った映画「ニューシネマパラダイス」。後にも先にもあの映画ほど自分の心に強く残ったものはない。

 

 小さな頃から映画をこよなく愛する主人公サルヴァトーレ(愛称トト)。その成長過程での恋と、映画という仕事へのきっかけとなったエピソード・・・。愛と映画を追い求める中で味わう家庭での挫折。ラストの有名映画からの多くのキスシーンが流れる場面は見る者の心を激しく揺さぶり、温かい愛で包んでくれる。

 

 ラストではいつの間にか自分の頬にも涙が伝っていた。隣にいた彼女のことなんか全く忘れて。それほどまでに感動した映画は他に記憶がない。

 

もちろん、そのとき自分が恋をしていたという特別な状態であったことの影響も大きかったと思う。そのぶん主人公トトへの感情移入が自然とできてしまったのかもしれない。

 しかし、ニューシネマパラダイスが見せてくれたものは、それだけにとどまらないと思う。映画にかけたトトの思い。トトを取り巻く魅力的な出演者の演技。もちろん恋人も。それらが同時進行していく中で、映画というものが持つ素晴らしさが、見る者の心に強く焼き付けられる。だからこそただキスシーンだけが流れるあのラストで観衆はともに涙を流す。

 


 
 今となっては自分にとって古い思い出の一場面でしかないが、今でもあれ以上の映画を見たことはない。そんなロマンチックな話なのに、彼女は泣かなかった。映画館を出た途端に言われた一言。「もう、あなたが大泣きしてるもんだから逆に私はびっくりして泣けなかったじゃない!」

 

 ごめんね。今度君と映画に行くことがあったら、君が泣いた後に泣くことにするよ。